金沢大学人間社会学域国際学類金沢大学人間社会学域国際学類

国際関係・国際協力系

グローバル化時代における新たな課題に対応するため,国際関係の政治・経済の仕組みを理解し,国際協力への道筋を探ることのできる国際人を育成します。アプローチの仕方の相違に基づく,国際政治,国際政治E,国際経済,国際経済E,の4プログラムがあります。

国際政治プログラム/同Eプログラム

世界とのつながりの中で社会の諸問題について理解し,国際社会で通用する実践力を養う

グローバル化する国際社会について,政治・法制度・歴史・文化の多方面から体系的に学修します。国際社会の仕組みや国家・地域の視点から異なる社会・組織・人々の関係性や世界規模の諸課題について考察することで,国内外を問わずグローバルに活躍する人材を育てます。

プログラムの理念・教育目標

国際社会や国家の政治制度,および,その制度を支えるシステムの構造を理解し,国際機構・国家の政策やその社会を構成する組織や人々の行動を分析します。政治学,社会学,歴史学等の学問諸領域の知見を活かしながら,一見,局地的・単発的と思われる国際社会の諸問題に関してもグローバルな視点から考察する能力の修得を目指します。

教育内容
1年次 共通教育科目,国際学入門・同E,日本文化・同E
2-4年次 研究指導,国際関係論,国際政治史,比較政治学等の専門教育科目,海外語学研修,派遣留学,特定の課題についての深い学びから卒業論文へ
取得可能な資格
学士 国際学
資格 中学校教諭一種免許(国語,社会,英語),高等学校教諭一種免許(国語,地理歴史,公民,英語),日本語教育専攻資格
プログラム内履修システム

1年次の前・後期に学類共通科目として「国際学入門」と「日本文化」(英語による授業を含む)を履修し,国際学類の専門科目を履修するうえで必要な基礎的な素養を身に付けます。2年進学時にはプログラムを複数選択し,主に英語コミュニケーションや国際関係・国際協力系の専門科目などを履修することで,国際社会の理解を広げていきます。

3年進学時に国際政治プログラムを主専攻にすることを決定した場合は,このプログラムの応用科目を履修して自らの関心領域についての理解を深めると同時に,研究演習(ゼミ)に属して特定の指導教員のもとで継続的に特定の分野について学習することで,さらに専門的な理解を深め,研究に必要なスキルを養います。学生は卒業論文のテーマを指導教員と相談しながら決定し,論文を執筆することで国際政治プログラムの学習を完結します。なお,海外語学研修と短期海外留学のプログラムは,本プログラムの特定の科目に読替可能です。

プログラムの特徴的な科目
「国際関係論」 国際政治を読み解くための理論や概念を学び,それらを応用して,近現代の国際問題について考察を深めます。
「比較政治学」 民主主義国5カ国(イギリス,フランス,日本,アメリカ,ドイツ)の政治体制,政治,経済発展等を分析し,それぞれの特殊性と共通性を評価します。
「国際コミュニケーション論」 情報リテラシーを身につけ,世界を分析し,国際コミュニケーション論の立場から世界を再構築する作業を行います。
「国際機構論」 国際社会における様々な関係を調整し,秩序を形成するための中心的役割を国際機構は担えるのかという問いを中心にして,国際連合や国際制度などの役割について考察します。
プログラム専門科目

国際関係論,国際関係論E,国際協力論,国際政治経済論,国際公共政策論,国際機構論E,比較教育学E,憲法(統治),国際コミュニケーション論,国際法概論,比較政治学E,比較政治学,国際政治史,国際政治史(東洋)E,国際政治史(西洋)E

教員からのメッセージ
中野 涼子 教授

私はもともと海外ドラマが好きで,英語でのコミュニケーションやスピーチに触れることで,人々の発話の背後にある社会や政治の仕組みについて理解したいと思うようになりました。英語が好きだから国際的なことを勉強したい,貧困や紛争で苦しむ社会を変えたい,など,入り口は何だってよいと思います。国際問題について具体的に考えていく中で,世界とのつながりの中で自分の立ち位置を探っていきましょう。

国際経済プログラム/同Eプログラム

国際社会を経済の視点から学び,グローバルな舞台で活躍できる能力を鍛える

国際経済プログラムでは経済学の観点から諸問題を理解し,ビジネスや国際協力で活躍するための基礎的な力を養います。

プログラムの理念・教育目標

国際貿易,国際金融,国際ビジネス,先進国と途上国の格差問題,持続可能な開発について,その現状とメカニズムを理解し,各国政府の政策や企業,人々の行動を分析します。国際経済学,開発経済学を基礎に政治学,社会学,歴史学,経営学の知見を取り入れてグローバル社会における様々な経済問題をマクロ・ミクロ両面から議論する能力の修得を目指します。

教育内容
1年次 共通教育科目,国際学入門・同E,日本文化・同E
2-4年次 研究指導,国際貿易論,国際開発論,国際経営論等の専門教育科目,海外語学研修,派遣留学,特定の課題についての深い学びから卒業論文へ
取得可能な資格
学士 国際学
資格 中学校教諭一種免許(国語,社会,英語),高等学校教諭一種免許(国語,地理歴史,公民,英語),日本語教育専攻資格
プログラム内履修システム

1年前・後期に学類共通科目として「国際学入門」や「日本文化」を履修し,国際学類のもっとも基礎的な素養を身に付けます。2年進学時に国際経済プログラムを含む複数の選択した後も,引き続き他のプログラムの科目を履修し,さらに国際社会の理解を広げていきます。

3年次には主専攻プログラムと併せて副専攻プログラムを登録可能です。4年次にはさらに国際社会の理解を深めるべく自主的な探求心を養います。最終的には演習と卒業論文で国際経済プログラムの学習を完結します。なお,海外語学研修と短期海外留学は,本プログラムの特定の科目に読替可能です。

プログラムの特徴的な科目
「国際経済学」 国際金融市場に関する理論を学び,グローバル化時代の為替レート安定化や財政,金融政策の効果について考察する。
「国際貿易論」 国際貿易のメカニズムに関する理論を学び,貿易政策や産業政策といった現代の国際経済問題について考察を深める。
「国際開発論」 今なお貧困に喘ぐ国々におけるさまざまな問題に関して知見を深め,「開発」とはどうあるべきかという問いについて考察する。
プログラム専門科目

国際関係論,国際関係論E,国際協力論,国際政治経済論,国際公共政策論,国際機構論E,比較教育学E,国際私法,国際経済学,国際経済学E,国際貿易論,国際貿易論E,国際開発論,国際開発論E,国際経済法,国際取引法,国際金融論,国際金融史,国際経営論,計量経済学,国際マーケティング論,グローバル経済史

教員からのメッセージ
加藤 篤行 教授

私はこれまで,日本と東アジアの経済について研究し,これらの国々が貿易による不可分なネットワークで結びつけられていることやグローバルな経済システムの中で重要な役割を果たしていることを学んできました。経済という視点から世界を見ることは,自分たちの日常生活が世界の他の国々とどのように関係しているのか,あるいは,貿易戦争,環境問題などの国際的な問題についてどのような解決法が考えられるのかについて考えることでもあります。国際経済プログラムで勉強することで,客観的で現実的な思考力を養ってみてはいかがでしょうか。