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2019年度卒業式 国際学類長からのはなむけの言葉

2020年3月22日に,国際学類の学類長賞授与式が行われました。コロナウィルス感染拡大防止のため,恒例の学位記伝達式が中止され,優秀な卒論を書いた学生に授与される学類長賞授与式のみが実施されました。たいへん残念なことではありますが,国際学類の学生のみなさんは,このような経験も糧にし,世界で活躍していただきたいと思います。

以下は,国際学類の卒業生全員に向けた志村恵学類長からのはなむけの言葉です。全文を掲載します。

みなさん、ご卒業おめでとうございます。今年度の卒業生には、新型コロナウイルスの感染広がりにより、従来の卒業式・学位記伝達式が挙行できず、申し訳ない気持ちで一杯です。しかし、ここから巣立って行くみなさんへの想いは、例年通り、否、例年以上のものがあります。どうぞこうした苦難の中でも金沢大学国際学類で培った「人間力」を発揮して前に進んで行ってください。   

 さて、人にはそれぞれ「座右の銘」というか「モットー」のようなものがあります。わたしの場合「Verum, Amor et Pax」、つまり「真実、愛、平和」です。これを心に刻んで、日々の生活と業務を行っています。みなさんにもきっとそのような「座右の銘」のようなものがあるのではと推察します。  一方、金沢大学国際学類は、「異文化との〈しなやかな共生〉を実現できる真の国際人」の養成を目指して、教職員の協働のもとがんばってまいりました。言ってみれば、これが国際学類の「座右の銘」「モットー」です。みなさんが、今後社会や地域、家庭で活躍されるとき、さまざまなことにぶつかったとき、あるい は日常の活動の中で、みなさん自身の「座右の銘」とともに、この「異文化との〈しなやかな共生>」を思い出してください。その際、「異文化」とは外国の文化とは限りません。性差や年齢差など、あらゆる差異を意味すると思います。もっと広げてみると「他者」ということになるのかもしれません。みなさんが、「他者」 の存在を認め、お互いにリスペクトしあう関係性の中で、<しなやかな>共生を実行していかれることを望みます。  今後、世界はますますグローバル化すると思います。また、それぞれの国や地域には、少子高齢化をはじめ、たくさんの課題が押し寄せて来ています。そうした中、「異文化との〈しなやかな共生〉を実現できる真の国際人」として、そして、自立(「自」己を確「立」)した市民として、これからの人生を歩んで行っ てください。わたしたちはみなさんのことをいつも応援しています。本日はおめでとうございました。