日本語教師養成・研修推進拠点整備事業2024年度研究会「共に暮らすための地域日本語教育」を開催しました
2月15日(土),金沢大学角間キャンパスにて,今年度第2回となる研究会が開催されました。この研究会は2024年3月23日に実施した本事業のスタートアップシンポジウムにおいて「実践を共有する場があると良い」という発言があったことをきっかけに始めたもので,今回は「生活者としての外国人」への日本語教育(地域日本語教育)がテーマとして取り上げられました。
発表①「「生活者としての外国人」と築く『多文化共生社会』とは−石川県能美市における現状と課題から−」
1件めの発表として,金沢大学人間社会学域国際学類4年・板倉さくらさん,能美市国際交流協会・喜多泉会長から,「「生活者としての外国人」と築く『多文化共生社会』とは−石川県能美市における現状と課題から−」として,石川県能美市における地域日本語教室をはじめとする多様な外国人住民支援の紹介と,能美市の外国人住民や企業関係者,日本人住民等を対象とした5つの調査の結果,そして市民性の概念に基づく『多文化共生社会』のあり方についての発表がありました。
発表②「誰もが住みよい社会を共に考える生活者日本語教育実践」
続いて,金沢大学人間社会研究域国際学系・髙畠智美特任助教,公益財団法人とやま国際センター・高桑康子係長から「誰もが住みよい社会を共に考える生活者日本語教育実践」として,富山県での,外国人住民が遭遇する様々な課題を外国人・日本人双方の課題ととらえ,対話をし,共に考える生活者日本語教育実践の紹介と,それを支える富山県の地域日本語教育の体制についての発表がありました。
研究会には,対面18名,オンライン40名の参加がありました。参加者からは,「北陸の多文化共生が進んでいることに驚いた」「それぞれの地域で行われている事例について,具体的に知ることができてよかった」などの声があり,北陸での実践を様々な方に知っていただく機会となりました。