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専攻の研究者: 山本 洋(ひろし),准教授
山本 洋准教授は,日本語教育学・日本文化研究コースのメンバーで,専門は近世史と近世文学です。
学位:
博士(学術)
どんな専門分野ですか?
専門分野は大きく分けると二つあります。一つは、日本の近世史・近世文学、もう一つは留学生教育です。大学では戦国時代史の勉強をしていましたが、大学院に進学したころから歴史叙述や歴史意識に興味を持つようになり、現在の研究テーマに至っています。留学生教育については、大学院進学と同時に留学生のチューターをしたことがきっかけとなり、日本語教育に携わるようになりました。
Q2: 日本の近世史・近世文学の研究について、どのようなことを行っていますか?
戦国時代の出来事について書かれた戦国軍記や江戸時代の軍書が主な対象です。それらが生成された当時の政治・社会的状況との関連から研究を進めています。研究手法としては歴史学的手法を用いたものが中心ですが、テキスト分析を通じて量的に戦国軍記の性質を把握する試みも行っています。
Q3: 留学生教育の研究について、どのようなことを行っていますか?
上級日本語学習者を対象としたアカデミックスキルに関する研究や、留学生と日本人学生の合同授業、留学生によるインターンシップといったテーマに関心を持っています。中でも、近年取り組んでいる合同授業に関する研究では、合同授業において使用される言語の問題や、履修する側の学生の意識といった観点から考察を進めています。
Q4: 金沢大学の大学院では学生に何を期待しますか?
自身の研究領域に限らない多様な視座を身につけて欲しいと思います。学問領域は種々の事情により細分化されていますが、一見関係なさそうな領域であっても、実はどこかで繋がっていて、ある時それがとても重要な示唆を与えてくれることはよくあることです。研究区分に必要以上にとらわれず、様々な研究領域を視野に入れながら、研究の楽しさや奥深さを味わってもらいたいと思います。
主な業績
1.「計量テキスト分析を用いた戦国軍記の可視化 -関ヶ原合戦関連軍記を題材に-」『戦国軍記・合戦図屏風と古文書・古記録をめぐる学際的研究 科研費<基盤B>研究成果報告書』2019/03
2. 「吉川広家―「律儀」な広家像の形成と展開」『関ヶ原はいかに語られたか』2017/08
3. 「留学生と日本人学生を対象としたジョイントクラスにおける使用言語に対する学生の意識」『国立高雄餐旅大学応用日語系国際学術研討会論文集』2016/12